今年はルワンダが充実しています。
ルワンダの優れたコーヒーは、
ケニアやエチオピアのトップクオリティのコーヒーにも匹敵する
高いポテンシャルを備えています。
そんなルワンダの魅力が凝縮されたようなコーヒー、
それが今回登場するニャミラマです。
ニャミラマは2016年にKOAKAKA協同組合と
環境に優れやる気のある農家がいる集落を選抜し商品化したものです。
ルワンダのコーヒー生産者は規模が非常に小さいことが多く、
水洗加工場にチェリーを集約し精製を施すことが一般的です。
したがって、ステーション名を冠した商品が流通することになります。
しかしながら、生産者ごとにチェリーの品質はまちまちで、
地域ごとに特徴の異なる生豆に仕上がる可能性も多分にあります。
そこで、標高を中心に高品質コーヒーを栽培するために
適するであろう環境を有し、かつ、
コーヒー栽培への意識が高い生産者がリーダーシップをとっている集落
を選抜しロットを作れないか、
複数年継続して購入していたコアカカ組合に打診しました。
コアカカ側は組合全体の品質を高めることに寄与すると判断し、
複数の集落サンプルを提供してくれました。
その中にニャミラマ集落のサンプルがありました。
その後プロジェクトをこの集落で開始。
現在も継続して活動を続けています。
生豆の色づきもよく、精製の丁寧さが手に取るようにわかります。
オレンジのような柑橘の風味としっかりした蜜の甘さが感じられ、
まるでオレンジママレード のようです。
冷めてくると、ほんのりカシスのような赤い果実のニュアンスもあり、
複雑で独特な華やかさを醸し出しています。
LCFの取り組みの成果が着実に一杯のおいしさへと繋がった、
穏やかに寄り添うきれいな酸と華やかさ。
ルワンダコーヒーのポテンシャルを感じさせてくれる一杯を
ぜひご賞味ください。
【概要】
生産者:ンザバムウィタ・ビンセント氏を中心とした12農家
所在:南部州ニャマガベ郡キビリジ市ブガルラ地区ニャミラマ集落
※規模感から次のように表記しています。Province=州、District=郡、Sector=市、Cell=地区、Village=集落。
※ルワンダの商品はコンテスト以外ほとんどがステーション単位での商品だが、本商品は優れた生産者をリーダーとする集落を指定し、そのチェリーを原料にしている。
標高:1,850-2,000m(ビンセント氏の農地は1,850m付近)
規模:集落全体で12t程度のチェリー
収穫:農家ごとに完熟したチェリーを選択的に手収穫、さらに農家にてチェリーの手選別を施しWSへ
収穫期:3-6月(4・5月がピーク)
<ビンセント>
ビンセントさんは16歳でコーヒー栽培を始め、16-17クロップが52年目、68歳のベテラン農家。当初50本から始まったコーヒー栽培は現在2000本近くに達し、ルワンダの平均的なコーヒー農家の10倍の規模になっている(それでもかなり小規模だが)。一時期、コアカカ協同組合の代表を務めていたが、任期を終えてからは再度コーヒー栽培に専念することができている。ルワンダでは、ほとんどの農家において施肥や土壌流出の防止など土壌管理が行われておらず痩せた土壌が多く、生産量・品質双方において問題がある場合が多い。その一方で、ビンセントさんはマルチングにより表土の流出を防ぎつつ、有機物を散布しているため、有機質の多い土壌を実現している。ビンセント氏「コーヒー生産を通じて、私は豊かになってきた。みんなで美味しいコーヒーを作ることで、雇用が生まれ、地域が潤った。だからこれからも美味しいコーヒーを作り続けていきたい。」
カテゴリ一覧